MINATAと学ぶオートメーション #46:セーフティリレーとライトカーテン — 区域を機能として守る
セーフティリレーとライトカーテン:区域を機能として守る
セーフティリレーとライトカーテンは、特定の安全 機能 を軸に設計された保護の層である。意図した安全の水準に届くのは、その機械のリスクアセスメントにしたがって選び、配線し、検証したときだけだ。取り付けたというだけでは、その区域は安全にならない。
ライトカーテンにできることと、できないこと
ライトカーテンは光の幕をつくり、危険な区域に入ってくる人や物を検出する。光が遮られると安全出力の状態が変わり、危険な動きを止める。カーテンが行うのは侵入の検出である。回路の残りが正しく設計されていなければ、それだけで機械が安全に止まるわけではない。
効き目を決める値は二つある。分解能 — 指を見るのか、手を見るのか、体を見るのか。そして 安全距離 である。人が手を伸ばす前に機械が止まれるだけ、危険源から離して置く。距離は、その機械で実際に測った停止時間から算出する。
セーフティリレーは、入切ではなく監視する
セーフティリレーや安全PLCは、非常停止、ライトカーテン、扉のスイッチといった安全機器を監視し、安全の条件がすべて満たされたときだけ、動く部分へ動力を通す。大事な点は三つある。
- 二重の系統: 独立した二つの経路を持ち、接点の溶着や断線のような単一の故障を見つけられる。
- 外部機器の監視: 電磁接触器や最終要素が本当に安全な状態へ戻ったことをリレーが確かめ、そのうえで復帰を許す。
- 意図した復帰: 人に危険が及ぶ区域では自動復帰にしない。区域が空いたことを確かめて、運転者が自分の意思で復帰させる。
動かしたいからといって、系統を短絡しない
いちばん多く、いちばん危ない近道が、片方の系統を短絡する、出力を直接つなぐ、都合よく自動復帰にする、というものである。どれも、安全機器が持つはずの故障を見つける力をそのまま壊してしまう。機器も距離も設定も、習慣ではなくリスクの資料に従う。
参考になる現場の一場面
ライトカーテンが遮られると、二重の系統の安全回路を通して、動く部分へ動力を送る電磁接触器が落ちる。HMIは 原因を表示するだけ である。「投入側のライトカーテンが遮られています」。処置を助けるためであって、保護の機能を飛び越したり無効にしたりすることは許されない。区域が空いたら、運転者が意図して復帰させ、そのうえで改めて始動する。
機器の種類、PLやSILの水準、安全距離、外部機器の監視の設定は、その機械に適用されるリスクアセスメントと規格に従う。
よくある間違い
- ライトカーテンを危険源に近づけすぎ、機械が止まりきらない。
- 人に危険のある区域で、片方の系統だけ配線する、または自動復帰にする。
- 外部機器の監視を省き、電磁接触器の溶着に気づけない。
- ライトカーテンを安全機能ではなく、数を数える工程用のセンサーとして使う。
- HMIや普通のPLCに、安全の信号を飛び越させる。
チェックリスト
- [ ] 分解能と安全距離を、実測した停止時間から算出した。
- [ ] 安全回路が二重の系統で、必要なところに強制開離の接点がある。
- [ ] 復帰を許す前に、外部機器の監視が最終要素を確かめている。
- [ ] 復帰は意図して行う。危険のある区域で自動復帰にしていない。
- [ ] PLやSILの水準と機器が、適用される規格に従っている。
機能として守るとは、保護の層ごとに役割がはっきりしていて、検証できるということである。次の #47 では制御盤の配置に移る。熱と配線と保全のために場所を空けておく話だ。
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