MINATAと学ぶオートメーション #49:信号の雑音を抑える — 発生源と線の通り道から始める
信号の雑音を抑える:発生源と線の通り道から始める
雑音への対処は、二つの問いから始まる。どこで生まれているか、そして弱い信号は どの道を通っているか。PLCのフィルタを強めるのは最後の手であって、最初の手ではない。雑音の多くは、線の通し方で片づく。
機械にある典型的な発生源
- インバータのモーターケーブル。開閉が速く、電流も大きい。
- 電磁接触器のコイル、電磁弁、ブレーキ。入るときと切れるときに誘導性の峰が出る。
- スイッチング電源、照明、変圧器が信号のそばに付いている場合。
- 動力の線が、信号の線と長い距離を並んで走っている場合。
発生源が分かれば、弱い信号がそこから離れるようにダクトとケーブルを配置できる。同じ道を通したあとで守り方を考えるより、ずっと楽である。
いちばん安上がりな手当ては、道を分けること
モーターや電磁接触器のケーブルを、アナログやエンコーダの信号と同じダクトに、仕切りもなく通さない。どうしても交わるときは、長く並走させるのではなく 直角に交わらせる。信号のケーブルはできるだけ短く、発生源からできるだけ遠くに。アナログとエンコーダにはシールド付きの対より線を使う。
症状からの切り分け
症状ごとに、最初に見る場所が違う。
| 症状 | まず見るところ |
|---|
| アナログの値が震える、飛ぶ | ケーブルの経路、シールド、接地ループ |
| エンコーダの数え落とし | ケーブル、出力の形式、周波数と長さの関係 |
| 通信が途切れる | 終端、回線上の雑音、接触の状態 |
| 入力が勝手に入切する | 並走している配線、漏れ電流、零ボルトの基準 |
何かを変える前に、症状を測って記録する。「たまに出る」を追うには、雑音と本当の故障を見分けるためのデータが要る。
参考になる現場の一場面
電磁接触器が切れるちょうどその瞬間に、ある入力が入ったと報告される。担当者はPLCにチャタリング除去を足す前に、接触器のコイルとその誘導性の峰、コイルの線と並んで走っている信号の線、そして零ボルトの基準点をたどった。線を分け、コイルに吸収の素子を付けたところ、入力は安定した。ソフトが物理の問題を背負う必要はなかった。
線を分けること、シールド、吸収の素子は、最終的に実際の配置と機器の説明書に従う。
よくある間違い
- アナログやエンコーダを、仕切りなしにモーターケーブルと同じダクトへ通す。
- 信号の線を、動力の線と長い距離にわたって並走させる。
- 物理の経路を確かめる前に、デジタルのフィルタを足す。
- 信号の近くにある接触器や電磁弁のコイルに、吸収の素子を付けない。
- 症状を記録せず、たまに出る不具合を当てずっぽうで直そうとする。
雑音対策のチェックリスト
- [ ] 発生源を特定し、信号から離して配置した。
- [ ] アナログとエンコーダはシールド付きの対より線で、専用のダクトを通っている。
- [ ] 交わりを避けられないところでは、動力と信号が直角に交わっている。
- [ ] 信号の近くのコイルに吸収の素子が付いている。
- [ ] デジタルのフィルタを強める前に、症状を測って記録した。
雑音に強いかどうかは、配置の結果であってソフトの結果ではない。次の #50 では、初めて電気を入れる前の盤の配線検査に移る。
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