MINATAと学ぶオートメーション #51:24V直流電源の切り分け — 勘で電源を替えず、順序立てて測る
24V直流電源の切り分け:勘で電源を替えず、順序立てて測る
24Vの直流は制御盤の背骨である。PLC、センサー、リレー、電磁弁を支えている。それが不安定になったとき、よくある誤った反射が、すぐに大きい電源装置へ取り替えることだ。正しいやり方は 順序立てて測り、電圧を引き下げている枝を見つけることである。大きい電源は、過負荷や短絡を覆い隠すだけで、直しはしない。
盤を開ける前に、症状を読む
24Vが弱っているときの現れ方は、だいたい決まっている。PLCが時々再起動する。センサーが読めたり読めなかったりする。リレーが震える。あるいは電磁弁やブレーキのような大きな負荷が入る瞬間だけ異常が出る。「その負荷が動くときだけ」という症状は、電流に応じた電圧の落ち込みを示しており、部品が完全に壊れているわけではない。
当てずっぽうではなく、順に測る
- 電源装置の出口で 電圧を測る。無負荷のときと、負荷が動いているときの両方を。負荷時に大きく落ちるなら、過負荷か容量不足である。
- 端子台をたどって負荷まで測る。段ごとに下がっていくなら、接触抵抗か電線が細い。
- 点どうしで零ボルトの基準を比べる。基準の差そのものが誤動作を生む。
- 枝ごとのヒューズや保護装置を確かめる。一つの枝の短絡が全体を引き下げる。
- 負荷が飛び込む瞬間の値を記録する。休んでいるときの値だけでは足りない。
枝分けと保護
24Vの回路は、保護された枝に分けておく。ある枝が短絡しても、系全体が落ちないようにするためだ。電磁弁やブレーキのような入切の大きい負荷には、専用の枝と吸収の素子を与える。雑音も電圧の落ち込みも、PLCやセンサーの枝へ届かせない。
参考になる現場の一場面
電磁弁が閉じるちょうどその瞬間に、PLCが時々再起動する。担当者は飛び込みの瞬間の24Vを記録し、深く落ち込んでいるのを見つけた。そして「PLCが壊れた」と結論する前に、枝のヒューズと零ボルト側の電線の断面積を確かめた。原因は、電磁弁の枝がPLCと保護を共有していたことと、零ボルトの線が細すぎたことだった。枝を分け、断面積を上げると、再起動は止まった。
測る値、しきい値、保護の構成は、最終的に電源装置の仕様、負荷、機械の資料に従う。
よくある間違い
- 枝を探さずに、大きい電源へ替えて過負荷や短絡を覆い隠す。
- 休んでいるときだけ測り、負荷が入るときの落ち込みを見逃す。
- 電磁弁やブレーキと、PLCやセンサーで保護装置を共有する。
- 基準点どうしの零ボルトの差を無視する。
- 端から端まで測る前に「PLCの故障」と決めつける。
切り分けのチェックリスト
- [ ] 電源装置の出口で、無負荷時と負荷時の両方を測った。
- [ ] 端子台をたどって負荷まで測り、落ち込む場所を探した。
- [ ] 枝ごとのヒューズ、保護装置、電線の太さを確かめた。
- [ ] 点どうしで零ボルトの基準を比べた。
- [ ] 休んでいるときだけでなく、飛び込みの瞬間の値を記録した。
順序立てて測るほうが、勘で部品を替えるより速い。次の #52 では自動運転の試運転のチェック表に移る。自動を押す前に、危険を小さく分けておく話である。
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