MINATAと学ぶオートメーション #71:空気圧 — 機械が黙って力不足に陥らないよう、圧力を見張る
空気圧:機械が黙って力不足に陥らないよう、圧力を見張る
圧縮空気は「あって当たり前の設備」として扱われがちである。しかし圧力と流量と空気の質は、機器がどれだけ同じ動きを繰り返せるかを直に決めている。混み合う瞬間に圧力が落ちて、黙って力を失っていく機械は、はっきりした電気の故障よりも切り分けが難しい。
空気圧の回路図を読む
図から、それぞれの部分と役目を拾う。空気の元、遮断と排気の弁、フィルタと減圧弁と潤滑器の三点セット、減圧弁、集合弁、方向切換弁、シリンダ、そして圧力のセンサー。部分ごとに、定格の圧力、使う範囲、必要な流量、そして空気のエネルギーが失われたときにどうなるかを書き添える。
静かなときの圧力だけでは足りない
よく飛ばされるのがここである。機械が止まっているときに測った圧力は十分に見える。ところがシリンダがいくつも同時に動くと、動いているあいだの落ち込みで機器の力が足りなくなる。だから、計器に出ている静かなときの数値だけでなく、最も混み合うときの流量と配管の太さを見る。
圧力の警報を、正しく決める
圧力が低いという警報は、固い数値を一つ置いて済ませるものではない。次を勘定に入れる。
- どこで測るか: 元で測るのと、末端の機器の近くで測るのは別のことである。
- 負荷がかかったときの落ち込み: シリンダが同時に動くとき。
- 適度な遅れ: 短い揺れで無用な警報を出さないために。
- 低いときの動き: 始動を阻む、制御して止める、安全な状態へ移す。
参考になる現場の一場面
ある機械では、三点セットの下流に圧力のセンサーがあり、低圧の警報にはしきい値と遅れが設けてある。シリンダが同時に動いて圧力がしきい値を割ると、PLCは新しい周期を始めさせず、HMIははっきりと「空気の圧力が低い」と出す。すでに動いている機器は、力の足りないまま行程の途中で終わるのではなく、設計した安全な状態へ導かれる。
測る場所、しきい値、そのときの動きは、空気圧の回路図、機器、実際のリスクアセスメントに従う。
よくある間違い
- 圧縮空気を設備として扱い、まったく見張らない。
- 静かなときの圧力だけを見て、負荷時の落ち込みを見落とす。
- 固い数値を一つ置くだけで、遅れも測る場所も決めない。
- 圧力が低いときの動きを決めていない。
- 水や油やほこりといった空気の質と、それが機器に及ぼす影響を放っておく。
チェックリスト
- [ ] 回路図を読み、部分ごとに定格の圧力と流量を書き出した。
- [ ] 静かなときの圧力だけでなく、最大の流量と配管の太さを見た。
- [ ] 圧力の警報に、測る場所と適度な遅れがある。
- [ ] 圧力が低いときの動きを決めた。阻む、止める、安全な状態へ。
- [ ] 三点セットと空気の質を、定期的に確かめている。
見張られている空気は、当てにできる力になる。次の #72 では空気圧の弁とシリンダに入る。同じ動きが繰り返せるかどうかを決める細部の話だ。
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