機械設計 #15:軸受のはめあい – しまりばめ・すきまばめと面粗さ
機械設計 #15:軸受のはめあい – しまりばめ・すきまばめと面粗さの選び方
機械設計で、軸受はとてもなじみのある部品です。
軸受と言うと、多くの人はまず型番選定を思い浮かべます。内径はいくつ、外径はいくつ、幅はいくつ、荷重はいくつ、最高回転数はいくつか。
しかし実際に図面にすると、間違えやすい部分はたいてい別のところにあります。
それは、軸受を軸とハウジングに取り付ける部分です。
軸は h6 か k6 か? ハウジングは H7 か K7 か? 内輪はしまりばめが要るか、すきまばめか? 外輪はゆるくてよいか? 面粗さは Ra いくつと記入するか? 軸の肩、隅R、面取りは確認が要るか?
図面上ではわずかな小さな記号にすぎません。
しかし選択を誤ると、軸受は滑り、発熱し、うるさく、振動し、早く摩耗し、早期に破損しえます。最初は問題なく動くのに、数週間〜数か月後に問題が出る場合もあります。そのとき原因を遡って調べるのは非常に手間がかかります。
本稿は、軸受取付部を設計するときの基本点を、機械設計の新人技術者向けに書き留めたものです。
本稿ではいくつかの用語を併記します。
| 用語 | 意味 |
|---|
| Bearing / 軸受 | ベアリング・転がり軸受 |
| Shaft / 軸 | 軸 |
| Housing / ハウジング | 軸受座・取付穴 |
| Inner ring / 内輪 | 内輪 |
| Outer ring / 外輪 | 外輪 |
| Fit / はめあい | はめあい |
| Clearance fit / すきまばめ | すきまばめ(常にすきま) |
| Interference fit / しまりばめ | しまりばめ(しめしろあり) |
| Transition fit / 中間ばめ | 中間ばめ |
| Surface roughness / 面粗さ | 面粗さ |
| Internal clearance / 内部すきま | 軸受の内部すきま |
1. 軸受のはめあいは「入ればよい」ではない
軸受を取り付ける軸やハウジングを設計するとき、目的は軸受が入ればよいということではありません。
「圧入できるように加工する」「がたなく組めればよい」とだけ考えると、かなり危険です。
良い軸受のはめあいは、同時に複数のことを満たす必要があります。
- 軸受が軸上やハウジング内で回り滑りしない
- 軸受の内部すきまを失いすぎない
- 締めすぎて軸受を変形させない
- 保全が必要なとき取り外せる
- 同心度、振れ、真円度が軸受の安定回転に十分
- 取付面が十分に良く、運転後に実際のしめしろが変わりすぎない
要するに:
軸受のはめあいは、しっかり保持・円滑回転・組みやすさ・十分な寿命のバランスの問題です。
できるだけ締めるのが自動的に良いわけではありません。
締めすぎると軸受は発熱し、内部すきまを失い、回転が重く、早期に破損することさえあります。
ゆるすぎると、内輪や外輪が取付面に対して滑ることがあります。これは長時間運転する機械で非常によくある不具合です。
2. 3つの基本はめあい:すきまばめ・しまりばめ・中間ばめ
機械図面では、はめあいは通常3つの主グループに分けられます。
| English | 日本語 | 意味 |
|---|
| Clearance fit | すきまばめ | 常にすきまがあり、組み・外しが容易 |
| Interference fit | しまりばめ | しめしろがあり、通常は圧入や加熱で組む |
| Transition fit | 中間ばめ | 実際の偏差により、ややゆるくもややきつくもなる |
軸受では、どこでもしまりばめにすべきではありません。
ここは新人が非常に間違えやすい点です。
軸受は回転部品だからゆるみを恐れて、軸もハウジングも締めたい、という人がいます。しかしそれは必ずしも良くありません。両側とも締めると、軸受の内部すきまが大きく減り、軸受は発熱しやすく寿命が下がります。
逆に、組み・外しを楽にしたくてゆるめにする人もいます。組むときはとても楽ですが、機械が長く運転すると、軸受の輪が軸上やハウジング内で滑ることがあります。
そのため、軸受のはめあいを選ぶとき、感覚で選ばないことです。
実際の機構を見なければなりません。
3. 重要な原則:どの輪が回転荷重を受けるか
よく使われる覚え方はこうです。
回転荷重を受ける輪ほど、通常はより締めたはめあいが要る。
しかしこの文は正しく理解する必要があります。
「回る輪」が自動的にしまりばめ、ではありません。その輪に作用する荷重が回転荷重か静止荷重かを見る必要があります。
モータや通常の回転軸での簡単な例:
- 軸が回転する
- 内輪が軸とともに回転する
- ハウジングは静止する
- 荷重はハウジングに対して比較的固定した方向に作用する
内輪から見ると、荷重方向は回転にともなって連続的に変わります。内輪は回転荷重を受けています。
この場合、通常は次を選びます。
- 内輪と軸:しまりばめ、またはきつめの中間ばめ
- 外輪とハウジング:構造と荷重に応じてすきまばめ、または中間ばめ
逆に、一部のコンベアローラ機構では:
- 軸は静止しうる
- ローラやハウジングが回転する
- 外輪がローラとともに回転する
- 荷重が回転状態で外輪に作用する
このとき外輪が、ハウジング内でより締めるべき側になります。
重要なのは、「軸が回る」「ハウジングが静止」というだけで公差を選ばないことです。
自問すべきは:
- 内輪は回転荷重か静止荷重か?
- 外輪は回転荷重か静止荷重か?
- 荷重は連続的に方向を変えるか?
- 振動、衝撃、大荷重はあるか?
- 機構は保全のため分解が要るか?
軸受のはめあいを選ぶとは、作業条件で選ぶことであり、習慣で選ぶことではありません。
4. クリープとは何か
クリープとは、軸受の内輪または外輪が取付面上を非常にゆっくり滑る現象です。
たとえば内輪は本来、軸にしっかり密着すべきです。しかしゆるすぎると、機械の運転時に内輪が軸表面をわずかに滑ります。
車輪の空転のように激しく滑るのではありません。ごくわずか、ごくゆっくり、しかし連続的に繰り返します。
最初は何もはっきり見えないかもしれません。
しかししばらくすると問題が出始めます。
- 軸表面が摩耗する
- 金属粉が発生する
- 潤滑グリスが汚れる
- 軸受が通常より熱くなる
- 騒音や振動が出る
- 取付面が傷つく・焼き付く・かじる
- 次の軸受交換でも元の精度を出しにくい
実際、クリープはかなり厄介な不具合です。
分解して初めて軸やハウジングが摩耗しているのが分かるからです。そのとき軸受交換だけでは済みません。軸の修正、スリーブ製作、めっき再生、ハウジング再加工が必要になることもあります。
そのため、クリープ防止は、回転荷重を受ける輪をしまりばめにする主な理由の一つです。
5. よくあるはめあいの参考表
この節は、最初の傾向を理解する表としてのみ見てください。
暗記してそのまま図面に持ち込まないことです。
実際の設計では、使用する軸受メーカー(NSK、NTN、SKF、JTEKT/光洋、ナチ、FAG、IKO など)の正しいカタログを確認する必要があります。軸受の種類、寸法、荷重、速度、精度等級、内部すきま、運転温度により、推奨はめあいは異なりえます。
軸の公差 / shaft tolerance
| 記号 | 検索キーワード | はめあい傾向 | 分かりやすい注記 |
|---|
| g6 | g6 軸 公差 | すきま | 軸がやや小さく、組み・外しが容易 |
| h6 | h6 軸 公差 | 軽いすきま/すきまなし境界 | 通常軸によく使うが荷重による |
| js6 | js6 軸 公差 | 中間 | 実際の偏差によりややゆる/きつ |
| k6 | k6 軸 公差 | 中間〜軽いしまり | 内輪をより固く保持したいときに多用 |
| m6 | m6 軸 公差 | しまり | クリープ耐性をより高めたいときに使用 |
| p6 | p6 軸 公差 | 強いしまり | 圧入力と内部すきまを要確認 |
イメージしやすい例:
通常の回転軸で、内輪が軸とともに回転し回転荷重を受けるなら、h6 では多くの場合足りないことがあります。荷重が大きい、またはクリープの恐れがあるときは、通常 k6、m6、またはカタログに合った公差を検討します。
しかしその位置が頻繁に取り外しを要し、軽荷重でクリープの恐れが小さいなら、締めすぎると組立と保全が難しくなります。
ハウジング穴の公差 / housing bore tolerance
| 記号 | 検索キーワード | はめあい傾向 | 分かりやすい注記 |
|---|
| H7 | H7 ハウジング 公差 | すきま/基準穴 | 通常ハウジングに非常によく使う |
| J7 / JS7 | J7 JS7 ハウジング 公差 | 中間 | 外輪をゆるくしすぎたくないとき |
| K7 | K7 ハウジング 公差 | 中間〜軽いしまり | 外輪をより固く保持したいとき |
| M7 | M7 ハウジング 公差 | しまり | 内部すきま減少に注意 |
| P7 | P7 ハウジング 公差 | 強いしまり | 外輪が回転荷重や大荷重を受けるときに多い |
ハウジングでは、H7 が非常によく使う記号です。
しかしどこでも H7 という意味ではありません。
外輪が回転荷重や大荷重を受ける、またはハウジング内でクリープしやすいなら、H7 では足りないことがあります。そのときは J7、K7、M7、またはカタログに合ったはめあいを検討します。
逆に、熱膨張を吸収するため外輪が軸方向に少し動ける必要があるなら、締めすぎると別の不具合が起きます。
ですから本当の問いは「ハウジングは H7 でよいか?」ではありません。
正しい問いは:
- 外輪は固く保持する必要があるか?
- 外輪は回転荷重を受けるか?
- この軸受は固定側か自由側か?
- 熱膨張による移動を許す必要があるか?
- ハウジングは鋼、鋳鉄、アルミか?
- 機械は熱くなるか?
- 保全のため分解が要るか?
6. 軸受の内部すきまを忘れない
軸受には内部すきまがあります。日本語では内部すきまです。
これは非常に重要な点です。
内輪を軸にしまりばめすると、内輪は少し膨らみます。
外輪をハウジングにしまりばめすると、外輪は少し縮められます。
どちらの場合も、軸受の内部すきまを減らします。
内部すきまが減りすぎると、軸受は次のようになりえます。
- 回転が重い
- 早く発熱する
- 摩擦トルクが増える
- 寿命が下がる
- 温度上昇時に焼き付く
- 正しい型番でも早期に破損する
これが、場合によってはより大きなすきまの軸受(例:C3)を選ぶ理由です。
しかし逆に「しまりばめなら C3 を選べばよい」と理解しないことです。
そう単純ではありません。
C3 は、はめあい条件、温度、荷重、軸受種類が通常より大きな内部すきまを要求するときの選択肢にすぎません。C3 を誤って選ぶと、機械はうるさく、または回転精度が悪くなりえます。
正しいやり方は:
- はめあいの実際のしめしろを求める
- 軸とハウジングの材料を見る
- 運転温度を見る
- 荷重と速度を見る
- 軸受メーカーの推奨を再確認する
軸受は標準部品ですが、機械に組み込んだ後の働きは周囲の設計に大きく依存します。
7. 温度がはめあいを変えうる
機械が運転すると、温度が変わります。
そして温度が変わると、部品寸法も変わります。
たとえば内輪が軸より熱いと、内輪と軸のしめしろが変わりえます。
またアルミのハウジングはより注意が要ります。アルミは鋼より熱膨張係数が大きいのです。温度が上がると、アルミのハウジング穴は鋼の外輪より大きく膨張しえます。結果として、外輪とハウジングのはめあいは冷間時よりゆるくなりえます。
そのため、アルミハウジングでは、鋼ハウジングの公差選定の経験をそのまま適用しないことです。
とくに次の場合は注意が必要です。
- 機械が高速で運転する
- 機械が何時間も連続運転する
- 機構が熱源の近くにある
- ハウジングがアルミ
- 作業環境が異常に高温/低温
- 軸受が荷重と熱の両方を受ける
- 機構が高い回転精度を要求する
多くの軸受不具合は、冷間組立時には現れません。
組んで手回しすると軽く、数分試運転しても問題ない。しかし機械が十分に長く運転すると、熱が上がり、はめあいが変わり、内部すきまが変わり、そのとき初めて発熱・騒音・焼き付きが始まります。
機械設計は、組立時だけでなく、実際の運転状態を見なければなりません。
8. 寸法公差だけでは足りない – 幾何公差も要る
多くの新人設計者は直径だけに注目します。
たとえば軸は φ20 k6、ハウジングは φ47 H7 と記入。
それは寸法公差にすぎません。
しかし軸受は正しい直径だけを要求するのではありません。取付面が十分に丸く、まっすぐで、同心である必要もあります。
軸が楕円、テーパ、または肩が直角でないと、マイクロメータで測った直径は正しく見えても、軸受はやはり悪く回ります。
注目すべき点:
| 項目 | English | 日本語 | 意味 |
|---|
| 真円度 | Roundness | 真円度 | 面が本当に丸いか |
| 円筒度 | Cylindricity | 円筒度 | 円筒面がテーパ・膨らみ・歪みでないか |
| 振れ | Runout | 振れ | 回転時に振れないか |
| 肩の直角度 | Perpendicularity | 直角度 | 肩が軸中心に直角か |
軸受取付面が楕円だと、軸受も楕円に押されます。
面がテーパだと、軸受は一部だけ接触することがあります。
軸の肩が振れる、または直角でないと、軸受は傾いて取り付きます。
傾いた軸受は偏荷重を非常に生みやすいです。結果はたいてい発熱、騒音、振動、寿命低下です。
そのため、重要な位置では h6、k6、H7 だけの記入では足りません。振れ、真円度、円筒度、直角度の要求を追加すべきか検討する必要があります。
9. 面粗さはどう記入するか
面粗さ(surface roughness)も、軸受のはめあい品質に影響します。
面が粗すぎると、軸受を圧入するとき、面の凹凸の山がつぶれます。
結果として、実際のしめしろが当初の計算より下がりえます。
さらに、粗すぎる面は摩耗、傷、はめあい品質の不安定も招きやすいです。
よくある参考値:
| 位置 | 検索キーワード | 参考 Ra |
|---|
| 通常の軸受取付軸 | 軸 はめあい面 面粗さ | Ra 0.8〜1.6 μm |
| 通常の軸受取付ハウジング | ハウジング はめあい面 面粗さ | Ra 1.6〜3.2 μm |
| 高精度の軸 | 精密軸 面粗さ | Ra 0.8 μm 以上(以下の粗さ) |
| 高精度のハウジング | 精密ハウジング 面粗さ | Ra 1.6 μm 以上 |
これらは初期設計の参考値にすぎません。
スピンドル、高速機、測定機、低騒音・小振れ・高寿命を要する機構では、カタログと自社の設計基準を確認します。
覚えておくべき点:
面はどんな場合も「滑らかなほど良い」わけではありません。
重要なのは、はめあい要求、加工方法、必要精度、コストに合うことです。通常の機械では、Ra を良くしすぎると加工費が上がるのに見合う利益がないことがあります。
良い設計は、何でも最高等級を選ぶことではありません。
良い設計は、実際の作業条件にちょうど十分を選ぶことです。
10. 軸の肩と隅R:小さなミスで大きな結果
軸受は通常、軸の肩やハウジングの肩で位置決めされます。
ここは非常に軽視されやすい部分です。
図面上、軸の肩は小さな段にすぎません。しかし設計を誤ると、軸受は正しい面に着座しない、傾く、または隅Rに乗り上げることがあります。
確認すべき点が2つあります。
肩の高さ
肩は、軸受が端面にしっかり着座するのに十分な高さが必要です。
肩が低すぎると、軸受の位置決めが良くありません。
しかし肩が高すぎると、軸受を外しにくくなる、または場合によっては軸受のシール/シールドに当たることがあります。
そのため、肩径は軸受カタログで確認します。推測しないことです。
隅Rの半径
軸の肩の付け根には、応力集中を減らすため通常は隅Rがあります。
これは軸には良いことです。
しかし隅Rの半径が軸受の面取りより大きいと、軸受は肩面に正しく着座しません。R隅に乗ることがあります。
そのとき外からは圧入済みに見えても、実際は軸受が傾いて取り付いている、または面接触が正しくありません。
次のパラメータを確認します。
| English | 日本語 | 意味 |
|---|
| Shoulder diameter | 肩径 | 肩の直径 |
| Chamfer dimension | 面取り寸法 | 軸受の面取り寸法 |
| Fillet radius | 隅R | 隅Rの半径 |
| Abutment dimension | 取付関係寸法 | 関連する着座/取付寸法 |
これらは軸受カタログから取ります。
軸の肩を感覚で描かないことです。
実際、隅Rが軸受に当たる不具合はまれではありません。とくに小径軸、小軸受、または「見た目のためにRを取る」習慣で旋削した部品で起こります。
Rを取るのは正しいですが、Rが軸受を浮かせてはいけません。
11. 固定側と自由側も注意する
多くの軸組立で、軸受はラジアル荷重を支えるだけではありません。
軸の軸方向位置決めと熱膨張の吸収にも関わります。
通常は固定側と自由側があります。
- 固定側:軸を位置決めし、軸方向位置を保つ側
- 自由側:軸が軸方向に膨張または少し移動できる側
両側とも軸方向に剛に固定すると、温度上昇時に軸は膨張するのに逃げ場がありません。すると軸受は望まない軸方向荷重を受けることがあります。
そのため、長い軸組立や熱くなる機械を設計するときは、次を見ます。
- どの軸受が固定側か?
- どの軸受が自由側か?
- 外輪または内輪は少し移動する必要があるか?
- 誤って両端を剛に固定していないか?
- 選んだはめあいが自由側の機能を壊さないか?
これは、取付直径だけに注目する新人が見落としやすい部分です。
しかし回転軸組立では、軸方向の位置決め方法も同じくらい重要です。
12. 図面を確定する前のチェックリスト
軸受取付の軸やハウジングの図面を確定する前に、次を素早く確認します。
軸受について
- どの軸受型番か?
- 深溝玉軸受、アンギュラ、円すいころ、その他か?
- 精度等級に特別な要求はあるか?
- 内部すきまは C0、C3、その他か?
- シール/シールドはあるか?
- メーカーカタログは特定のはめあいを推奨しているか?
荷重と運動について
- 内輪と外輪のどちらが回転するか?
- どの輪が回転荷重を受けるか?
- どの輪が静止荷重を受けるか?
- 荷重は大きいか小さいか?
- 衝撃はあるか?
- 荷重は反転するか?
- クリープの恐れはあるか?
はめあいについて
- 軸は g6、h6、js6、k6、m6、p6 のどれか?
- ハウジングは H7、J7、K7、M7、P7 のどれか?
- 選んだはめあいは内部すきまを減らしすぎないか?
- C3 すきまの軸受を選ぶ必要があるか?
- 保全のため外しやすくする必要があるか?
温度と材料について
- 機械は熱くなるか?
- 内輪と外輪の温度差は大きいか?
- ハウジングは鋼、鋳鉄、アルミか?
- 熱膨張ははめあいを変えるか?
- 固定側と自由側は明確か?
加工と図面について
- 面粗さ Ra は記入したか?
- 真円度・円筒度の指定が要るか?
- 軸肩の振れの確認が要るか?
- 肩面は軸中心に直角か?
- 肩径はカタログどおりか?
- 軸受の面取りと軸の隅Rは干渉しないか?
- 保全時に軸受を外す空間は十分か?
このチェックリストを通すだけで、軸受はめあいの図面ミスの可能性は大きく減ります。
まとめ
軸受取付部の設計は、一つの公差記号だけを見るべきではありません。
h6、k6、m6、H7、K7、P7 は、図面に記入される最終結果にすぎません。
その記号を記入する前に、機構がどう働くかを理解する必要があります。
どの輪が回るか? どの輪が回転荷重を受けるか? クリープ防止が要るか? しまりばめが内部すきまを減らしすぎないか? 機械は熱くなるか? ハウジングは鋼かアルミか? 加工面は十分に良いか? 軸の肩が軸受を傾けないか?
軸受は標準部品です。
しかし軸受取付部は、機械設計者の責任です。
正しい公差を選ぶとは、確実のためできるだけ締めることではありません。
正しく選ぶとは、軸受が滑らず、変形せず、発熱せず、組みやすく、機械の実際の条件で安定して回るのにちょうど十分を選ぶことです。
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